最近、鏡を見るたびに「なんだか肌のハリがなくなってきたかも?」そんな風に感じることはありませんか?
実は、その肌の変化、”糖化”という現象が関係しているかもしれません。
私も初めて「糖化(とうか)」や「AGEs(エージーイーズ)(終末糖化産物)」という言葉を聞いたときは「ん?なにそれ?」とピンとこなかったのですが、知れば知るほど、糖化やAGEs(終末糖化産物)が肌や体の老化に深く関係していることがわかってきました。
この記事では、難しい言葉は抜きにして、「糖化って何?」「肌にどう悪いの?」をわかりやすくお伝えしていきます。
糖化とは?わかりやすく解説

糖化とは、体のなかで糖(ブドウ糖など)とたんぱく質が結びついてしまう現象のことです。
例えば、ホットケーキを焼くとき、こんがりキツネ色になりますよね。これも糖(砂糖)とたんぱく質(卵)が反応してできた”焦げ”なんです。実は、私たちの体のなかでもこれと同じようなことが起きています。
酸化は体の”サビ”ですが、糖化は体の”コゲ”といわれています。
糖化が進むと、AGEs(最終糖化産物)という老化の原因物質が発生します。AGEsは体のいろんなところに溜まり、肌の弾力を壊したり、くすみの原因になったり、さらには血管や内蔵にも悪影響を及ぼすと言われています。
特に40代をすぎると、代謝が落ちて糖を処理しにくくなるので、糖化が進みやすくなります。つまり、知らないうちに肌も体もじわじわ焦げていってしまう…そんなイメージです。
AGEs(終末糖化産物)が肌に与える影響

AGEsが肌にたまると、お肌の土台となるコラーゲンやエラスチンが壊れてしまうと言われています。
コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つのに欠かせない成分。でも、AGEsによりこれらのタンパク質が「固く」「もろく」なってしまうんです。
その結果・・・
- 肌のハリ不足
- たるみやシワの出現
- 肌が黄色くくすんで見える(実はこれも糖化による“黄ぐすみ”かもしれません)
さらに、AGEsがたまった肌はターンオーバー(肌の生まれ変わり)も乱れやすく、シミができやすくなったり、治りにくくなったりします。
AGEsは見た目の変化だけでなく、肌の機能自体を低下させてしまうのが怖いところ。まさに“老化を加速させる物質”と言われるのも納得ですよね。
糖化が進む原因とは?

「糖化ってなんだか怖いけど、じゃあどうして進んでしまうの?」というところをお話します。
実は、日々の生活習慣のなかに糖化を進めて、肌老化をまねいてしまう原因がたくさん潜んでいます。
1. 糖質のとりすぎ(特に血糖値の急上昇)
白ごはん、パン、スイーツなどの糖質を急にたくさん食べると、血糖値が急上昇します。
このとき、体の中では糖が余ってしまい、たんぱく質とくっついて糖化が起こりやすくなるのです。
特に甘いお菓子や清涼飲料水は、「血糖値爆上げ食材」なので要注意!商品を購入するとき、甘味料に「果糖ブドウ糖液糖」や「異性化糖」、「ブドウ糖果糖液糖」など成分表示に載っていないかチェックしてみましょう。これらの甘味料が入った食品や飲料水は、なるべく取りすぎないようにしたいですね。
2.AGEs(終末糖化産物)を多く含む食べ物
AGEは体の中で作られるだけでなく、食事からも直接取り込まれることがあります。
具体的には、以下のような「焼き・揚げ・焦げ」の多い料理に多く含まれます。
- 揚げ物(唐揚げ、ポテトフライなど)
- 焼きすぎたお肉(ステーキの表面など)
- 焦げたパンやクッキー
- 加工食品
- 糖分を多く含む
こうした調理法で作られた食べ物にはAGEsがたっぷり含まれているため、食べすぎると糖化を進めてしまいます。
3.睡眠不足・ストレス・運動不足
糖化は食事だけでなく、生活リズムの乱れでも進みます。
睡眠不足やストレスは、血糖値を乱れやすくし、AGEsの蓄積を促進。
また、運動不足によって糖がエネルギーとして使われず余ると、それも糖化の原因になります。
今日からできる糖化を防ぐ生活習慣

糖化を防ぐためには、特別なサプリや高級コスメよりも、まずは毎日の食事や生活習慣を見直すことが大切です。
「全部完璧に!」じゃなくてOK。まずはできることから、ゆるっと始めていきましょう。
1.血糖値を急上昇させない食べ方を意識
血糖値が急上昇すると、糖化がすすむので、血糖値を急上昇させないように食べ方を工夫するようにしましょう。
たとえば、
- 野菜→肉・魚→白米・麺・パンの順番に食べる
- ゆっくりよく噛んで食べる
- 間食の甘いお菓子をナッツやチーズなどに変える
ちょっとした工夫が糖化の予防につながります。
2.抗糖化作用のある食材を取り入れる
糖化を防ぐ成分を含む食材を、日々の食事に取り入れるのもおすすめ。
- ビタミンC(ブロッコリー、いちご、キウイなど)
- 緑茶・ウーロン茶に含まれるカテキン類
- シナモンや生姜などのスパイス類
どれもスーパーで手に入るものばかりなので、取り入れやすいですよね。
3.質の良い睡眠と軽い運動を習慣に
糖化は「生活リズムの乱れ」とも深く関係しています。
なるべく睡眠時間を7時間前後の睡眠を確保すること、そして毎日15分でもいいので軽い運動(散歩やストレッチ)を取り入れることが大切です。
血糖値が安定し、糖がエネルギーとしてちゃんと使われるようになります。
まとめ
「糖化」という言葉、最初はちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、知れば知るほど、肌だけでなく体全体のエイジングケアや病気予防に関係していることがわかります。
糖質をとりすぎない、調理方法を工夫する、運動を取り入れる・・・実はどれも今日からすぐに始められることばりかりなんですよね。
私自身も、「頑張りすぎずに、でも意識して」糖化ケアをゆるっと続けているところです。一緒に、肌も体も健康的に元気に、年を重ねていけたら嬉しいです。