ママの美容と暮らし

空腹は肌にいい?抗酸化・抗糖化能力UPで美肌効果

「空腹が肌にいいって本当?」「空腹がどうして美肌に効果があるの?」「むしろ、空腹って美容の敵じゃなかったっけ?」実際のところどうなんだろうと思いませんか?

実は、空腹は肌にとっても良く、『若返りスイッチ』が入るんです。

『ちょこちょこ食べがいい』そんな説もあり、ラップに包んだ小さなおにぎりを2〜3個持ち歩いているときも過去にありました。血糖値の急上昇を防いだり、空腹による暴食を防ぐので体にいいとされます。

それとは真逆で『空腹美容』や『ファスティング(断食)』が最近では話題です。空腹の時間が美肌をつくり、空腹の時間に若返りの効果があるとされています。そこで今回は、空腹がなぜ肌にいいのか、科学的根拠とともにお伝えしていきます。

空腹が肌の若返りスイッチ『サーチュイン遺伝子』をON

美肌に関係し、若がりスイッチと呼ぶべき『サーチュイン遺伝子』。サーチュイン遺伝子は、『長寿遺伝子』とか『抗老化遺伝子と』といわれ、近年注目を浴びています。
このサーチュイン遺伝子、細胞の修復や炎症の抑制、ミトコンドリア(細胞のエネルギー工場)を元気にする働きを持っていて、体の中から若返らせてくれる存在。

ふだんはおとなしくしている静かな遺伝子なんですが、唯一、サーチュイン遺伝子がその偉大なパワーを発揮するとき、それが空腹時なんです。

ちなみに、サーチュイン遺伝子が寿命を伸ばすと言われているのは、抗酸化・抗糖化の力があるからです。出ました、酸化と糖化。『酸化は体のサビ』、『糖化は体のコゲ』ですが、サビを防ぐ力とコゲを防ぐ力があることから、病気予防にも関連が非常に深い遺伝子です。

空腹がもたらすオートファジーの効果

サーチュイン遺伝子が働きだすと、次に動き出すのが『オートファジー(autophagy)』。オートファジーは、古くなった細胞の部品(タンパク質やミトコンドリア)を分解したり、再利用したりする仕組みのことです。イメージするなら、壊れたパーツをリサイクルして新品にする感じで、とっても簡単に言うと『細胞の大掃除機能』といった感じです。

オートファジーの仕組みでノーベル賞受賞


オートファジーは、日本語で『自食作用』と訳されます。自食、つまり細胞が自らを分解・再利用します。このオートファジーの仕組みは、2016年に大隅良典博士がノーベル生理学・医学賞を受賞したことでも注目されました。

空腹時にエネルギーが不足すると、細胞は古くなったタンパク質や損傷したミトコンドリアなどを分解し、資源として再利用します。これにより、細胞の機能がリフレッシュされて、炎症や老化の原因物質を減らしてくれます。

オートファジーを活性する空腹時間は肌にいい


特に、オートファジーは皮膚細胞のターンオーバー(肌の生まれ変わり)を正常化させる働きがあり、肌のくすみやごわつきの改善、毛穴の目立ちの抑制も期待できます。まさに空腹は美肌づくりに欠かせないほど肌にいいことがわります。

サーチュイン遺伝子とオートファジーの関係

実は、サーチュイン遺伝子が活性化されると、オートファジーも促進されるという研究もあります。つまり、空腹時間をうまくつくることで、ダブル効果で細胞の生まれ変わりを促進できると考えられます。

空腹は抗酸化力を高めて肌にいい

空腹状態になると、体が自分の体を守ろうと自己防衛モードに突入します。それにより、活性酸素によるダメージを抑える抗酸化酵素(SOD、カタラーゼなど)の働きが活発になることがわかっています。

活性酸素は、紫外線やストレスによって体内で発生し、細胞を酸化(サビ)させることで老化を進めてしまいます。これを防ぐ力が強くなるということは、シミ・シワ・たるみの原因をブロックする力が高まるということです。

つまり、空腹はただのダイエット効果だけでなく、天然の肌の『酸化防止剤』としての働きも期待できます。

空腹は抗糖化力を高めて肌にいい

肌老化の大きな原因の一つが『糖化』です。糖化は、余分な糖とタンパク質が結びついてAGEs(最終糖化産物)をつくり、肌のハリを失わせ、黄ぐすみやシワを引き起こす現象のことです。

適度な空腹時間をつくることで、血糖値の変動を緩やかにします。あまりに空腹時間が長すぎると、血糖値の急激な上昇が心配されますが、適度な空腹は血糖値の上昇を抑えるため、AGEsの生成リスクが下がります

さらに、オートファジーがAGEsの除去にも一役買ってくれるため、空腹とオートファジーが糖化対策としても非常に有効と考えられます。

実践!美肌を目指すゆる空腹時間のつくり方

空腹が肌にもいいし、体にもいいからといって、むやみに食事を抜くのは逆効果です。そこでおすすめなのが、『16時間断食(16時間ファスティング)』です。毎日できなくても、週に1度だけでも実践できればOK!体もお肌も大喜びです。

私が実際におこなっているのは『週末だけプチ断食』で、金曜の夜から土曜のお昼にかけて16時間の空腹時間をつくっています。金曜の夜は20時までに晩ごはんを終わらせます。そして、次の日の土曜日12ごろまで何も食べなければ16時間のファスティングが完成。

睡眠時間がだいたい7時間ほどなので、16時間のうち起きている時間は9時間ほど。最初は空腹であることに慣れておらず「苦行かも。。。」と思っていましたが、これが意外とすぐに慣れました。

ちょこちょこ食べを実践していたときは、お腹がグゥって鳴るひまなんてなく、今思えば、内臓はフル稼働している状態で過労だったはずです。内臓さんたち、ほんとにごめんよ。チョコレート大好き、甘いものの食べ過ぎで夕ご飯が食べられない・・・今ではそんな自分がウソのようです。笑

空腹で美肌をつくる16時間断食のポイント

16時間断食をおこなう上でのポイントをお伝えします。

  • 水分はしっかりとる(白湯・水・お茶など)
  • 昼と夜は栄養バランスのいい食事を意識
  • AGEsを増やさないよう焼きすぎや揚げすぎに注意
  • 睡眠をしっかりとる
  • 空腹が我慢できないときはナッツ類なら食べてもOK

さらに、空腹時間+抗糖化食材を組み合わせると、ダブルで美肌効果をねらえます。また、どうしても空腹が我慢できないときは、素焼きのアーモンドやクルミ、マカダミアナッツなどのナッツ類を食べてもOK!ビタミンEやオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)で肌にいい成分がたっぷりです。食べもごたえがあり、満足感もあります。

まとめ|空腹は肌断食で細胞からリセット

今回は、空腹が肌にいいのか?どうして空腹が肌にいいのか?というところを、抗酸化と抗糖化からお伝えしました。空腹は我慢だと思っていたその時間は、実は肌をきれいにする『ごほうびタイム』でした。

空腹時間をつくることで、若返りスイッチであるサーチュイン遺伝子のスイッチをONし、オートファジーで細胞を掃除、空腹はとっても肌にいい時間です。

16時間断食を週に1回実践し、間食をせずに空腹の時間を意識してつくってみるようにした結果、1ヶ月たたないうちに肌に変化を感じました。気分が上がるほど肌の調子がよくなったんです!今までパウダーののりが悪く困っていて、「パウダーが合っていないのかな?」と思っていましたが、自分の肌の状態が原因だとわかりました。

決してストイックに食事管理をやっているわけでもなく、続けられるように自分のペースで実践しています。無理せず、ゆるく継続することがなにより大切です。ゆるっと継続でも、確実に肌は変わります。肌も体もよろこぶ『ちょっとの空腹』ゆるっと始めてもらいたいです。

ABOUT ME
おかねこ
1987年生まれ。関西出身。小学生男児と保育園女児の母で会社員。ゆるっとミニマリスト気質。38歳にして敏感肌であることに気がつく。